紫微斗数には、四化という甲級星の性質を変化させて、特殊な作用をもたらす星がありますが、四化には、生年四化、自化、交易四化、流出四化の4種類があります。
生年四化は、生まれた年の十干から導き出される四化で、その年に生まれた人なら誰にでもあります。例えば、丙年生まれなら必ず、天同星に化禄、天機星に化権、文昌に化科、廉貞星に化忌がつきます。
生年四化は、その年に生まれたなら誰にでも共通して持っているので、吉凶がありません。
自化は、ある宮の十干から、その宮に入っている甲級星につく四化です。例えば、夫妻宮の十干が戊で、その夫妻宮に貪狼星が入っていると、貪狼星が自化禄という性質に変化します。
自化は後天的に作用をもたらし、基本的に良くない作用を働きます。自化は離心力となり発散作用を生むので、自化禄なら浪費気味になったりします。
交易四化は、ある宮の十干から、他の宮に入る甲級星につく四化です。例えば、財帛宮の十干が甲で、命宮に破軍星が入るなら、財帛宮の甲から命宮の破軍星に化権が飛びます。これを交易四化と言います。
仕事のことを四化でみるなら、官禄宮から、結婚のことをみるなら、夫妻宮から四化を飛ばします。
流出四化は、交易四化の中でも、ある宮の十干からその対宮の甲級星に飛ぶ四化で、対宮に飛ばした四化の作用が跳ね返って、飛ばした側にも同じ四化の作用が働くというものです。例えば、命宮の十干が丁で、遷移宮に天機星が入るなら、遷移宮に化科が飛んで、その化科が跳ね返って命宮にも化科の作用が働きます。
流出四化は、自化と似た作用があり、後天的に働きます。また、例えば、命宮から対宮の遷移宮に流出化忌が飛ぶ場合、自分の性格が対人関係に困難をもたらし、そのせいで自分自身が苦しくなって、そのせいでまた対人関係が悪くなって、そのせいでまた自分自身が苦しくなるという悪い循環を生むので、その宮と対宮の両方に影響が出る流出四化は、重要な四化であります。
どの四化も非常に重要です。特に交易と流出は見落としがちなので、重要な答えを逃してしまうこともあります。生年化禄が加会していなくても、流出禄がある場合もあるので、細部まで見渡すことが大切です。