まず、適性について定義します。小山内彰先生が考える適性とは、
「当の本人がその職業に関わる中で、幸福感や充実感を感じるとともに、将来に対する希望を醸成できること。」
とされます。つまり、
本人が何をもって幸福に感じるかが大事なのです。
「やりがい」とか「充実感」とかの感じ方は、人によって千差万別です。四柱推命では、このような違いを踏まえ、さらに時間の経過も加えて、適性を考えます。
適性判断の見方は、2つあります。
1.五行の性質
2.通変の性質
です。まず、五行の性質からいきます。
五行の性質で看る場合、各五行に含まれる五常で看ます。各五行には、木=仁、火=礼、土=信、金=義、水=智、といった五常が含まれ、これらは2つに分類することができます。
木、水=情緒性
火、金=論理性
土はどれにも属しません。
これらを基に、適性を考えると、
四柱八字に木、水が多い→芸能人、音楽、接客業、営業、カウンセラー、教育…etc.
四柱八字に火、金が多い→ICT、エンジニア、医療、科学、経済、法律、労務…etc.
のようになります。この視点による適性判断は、本人は自覚している場合がほとんどで、向かない職業を選ぶことはないです。
次に、通変の性質による見方です。
日主に隣接する通変で判断します。通変で判断する場合は、本人の幸福感が深く関わります。
印と財が隣接する場合、職業選択をする時の基準は、安定となります。公務員や大企業など、安定感のある就職先を望みます。そして、それに伴って、「給料が高いこと」「休暇をしっかりとれること」「福利厚生がしっかりあること」などが、職業選択時の条件となります。
官殺と食傷が隣接する(=剋洩交加)場合、職業選択をする時の基準は、やりがいとなります。飽くなき冒険心を持つので、給料とか休暇、福利厚生とかの視点は二の次です。働いて、やりがいを感じられれば、それで良いと考えるのが剋洩交加の人です。そもそも、剋洩交加の人は、企業で働くことが肌に合わないので、就職せず独立自営を選び、好きな時に好きなだけ働ける環境を作ろうと努力します。
食傷が隣接する人は基本的に、組織で働くことが合いません。行動力が高いので、周囲と歩調を合わせるのが苦手です。しかし、財が隣接していればこの限りではありません。
適性の判断は、大運の遷移によって左右されます。例えば、火と金が隣接する八字に木がめぐった場合、理屈っぽい部分をカウンセリングに活かすことができたり、財と官殺が隣接する八字に食傷がめぐった場合、起業することもあります。
四柱推命で適職・進路を看る場合、上記のようになります。就職活動をされている学生さん。また、就職活動を迎えているお子さんがいらっしゃるお母さま方お父さま方。適性を考えるにあたって、このような視点も含めて考えてみますと、より就職活動を有意義に且つ成功させやすくなると思います。是非一度、ご検討いただけると良いと存じます。以上で終わります。ご来訪いただきありがとうございました。
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