食傷は、日主(自分)からエネルギーを使い、表現する作用を持ちます。日主との関係は「生」になり、陰陽五行では、甲なら丙丁、己なら庚辛が食傷になります。
食傷の作用は、「自分自身の意思や考察を、認識できる形にするあらゆる行動に関与する」です。具体的には、作曲や執筆といった創造、スポーツや弁論などといった事象になります。自分自身をアピールする、自己主張をする作用を支えるのが食傷です。自分から何かを外に向かって表現することから、「外向き」の通変になります。
ただ自己表現するといっても、その結果が吉と出るか凶と出るかは、他の通変との関わりや日主の強弱によって異なります。
日主が強いと基本的に食傷の作用は良好となりますが、日主が弱いと、食傷の作用は基本的に不良となります。軽率な行動をしたり自分の行動が裏目に出たりして、迂闊な人、慌て者と評価されます。また、思慮が浅いことから判断をミスしたりして、事故や怪我といった事象に繋がることもあります。ただ日主に財が隣接していれば、この限りではないです。
自己主張を支えるのが食傷であると説明しましたが、食傷がない人は自己主張がないということはありません。食傷の自己主張は、あくまでその人の個性的な部分を表現するという事象になります。
以上で、「通変〜食傷・表現する〜」の説明を終えます。ご来訪いただきありがとうございました。