四柱推命の基礎もいよいよ大詰めです。今回は、調和についてです。
調和には2つあり、五行の調和と通変の調和があります。
五行の調和は文字通り、四柱八字の五行が調和することです。日主が弱の場合、比劫か印が大運にめぐれば調和し、日主が強の場合、食傷・財・官殺が大運にめぐれば調和に向かいます。
また、五行が偏っている八字も、その五行を剋す五行が来たら、調和に向かいます。
では、五行が調和する時に起きる事象は何か?それは、「健康体」になることと「通変」の作用を良くすることです。
五行が調和すると、「健康体でいたい」という気持ちになります。早寝早起きしたいとか、1日3食バランスよく食べたいとか、思うようになります。そのため、健康意識が強くなり、健康体になるということになります。
また、健康体になるので、各通変の事象も良好に働きます。
一方で、五行が調和しないとどういう事象になるか?それは、身体を害してしまうほど、忙しさに駆られます。健康であることが大事という気持ちよりも、働かねばという気持ちが強くなるので、不規則な食事とか、十分な睡眠も摂れない状況に身を置くようになります。結果、忙しくなるのです。
通変の調和は、これも文字通り、通変が調和することです。
通変には、外向きの作用のものと内向きの作用のものと、ありました。それぞれ、外向きが食傷と財、内向きが印と官殺になります。外向きと内向きがバランスよく配置されれば調和に向かいます。外向きと内向きの組合せは、4パターンあります。
1.印と食傷 2.財と官殺 3.食傷と官殺 4.印と財
通変が調和すると、社会的に良好な事象を期待できます。しかし、3と4は期待できない場合があります。
1のパターンは、印の「こだわり」と食傷の「表現」が合わさり、その人独自の才能の発揮として事象が表れます。例としては、Appleのスティーブ・ジョブズが挙げられます。
2のパターンは、財の「環境察知能力」と官殺の「自律心」が合わさり、組織の従業員として職務を全うする事象として表れます。
3のパターンは、官殺の「忍耐力」と食傷の「行動力」が合わさり、強迫的に行動する作用になります。この形を「剋洩交加」と呼びます。日主が極端に弱まることから、健康を害するなど、不幸の形とされていましたが、社会的成功者の多くはこの形の八字をしています。例としては、フィギュアの浅田真央やビートルズのジョン・レノンが挙げられます。
4のパターンは、印の「生理的欲求」と財の「物質的欲求」が合わさり、欲深さ、リアリズム精神として表れます。この形は、幼い頃から恵まれた家庭で育ってきた人に見られるとされています。恵まれていたので現状に満足しやすく、挑戦心が欠落しがちになります。逆に挑戦心が強い形は、上の剋洩交加になります。
通変の調和は、日主の強弱関係なく、上記のように作用します。八字の中にあるかないかでわかるので、簡単に事象を読めます。大運に来ても、通変は調和します。
逆に、通変が調和しないと、良好な社会的事象を期待しにくくなります。例えば、官殺と印の組合せだと、「内向き」が強くなるので、内に感情を向けやすく、鬱になりやすかったり、逆にキレやすくなったりします。
「通変の調和」は、小山内彰先生が独自に見つけた視点で、つい最近の話だそうです。通変の調和という視点が加わったことで、今までわからなかった事象を捉えることができるようになったそうです。
長くなってしまいましたが、これで「五行の調和 通変の調和」についての説明を終わります。ご来訪いただきありがとうございました。
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