一つの前提から順序だてて多くのデータを考え出す演繹は、説得力や応用力に優れる反面、その前提に偏見があったり、その前提そのものが間違っていると、導いたものが台無しになる場合があります。
多くの経験やデータの中から一つを見出す帰納は、客観的な見解や分析を得意とする反面、見出した一つの事からはみ出したデータが存在したりするため、説得力に欠ける場合があります。
小山内式の子平では、演繹的な考え方を司るのが火で、帰納的な考え方を司るのが金ですが、ふと、火には狭める作用があり、金には広げる作用があると思いました。
演繹というのは、数学的な考え方で、例えば、鳥は空を飛ぶという公式から、ハトやカラスは鳥だから空を飛ぶという答えを導くように、公式ありきで考えるので、その公式の範疇から思考が漏れることがなく、数珠繋ぎのように考えが一方通行になります。
そのため、視野が狭くなり、自分の考えは絶対だと思い込むので、あらゆる可能性を狭めるということができます。
一方、帰納というのは、理科的な考え方で、ハトやカラスといった翼を持つ生き物は空を飛ぶという具合に、多くの実験や観察を基に一つの結果を導くので、様々な角度から物事を捉え、思考に余裕を持たせます。
様々な物事から共通項を導くので、その共通項からはみ出したデータがあることも多いですが、一方通行な考え方はせず、データを集めるのに様々な角度から考えるので、あらゆる可能性を広げます。
火には狭めるという作用があり、金には広げる作用があるというように考えるのは、それが理由です。
そう考えると、火は過去に強く、金は未来に強いと言えるのではないか?と思います。
公式というのは既に出来上がった過去の産物で、公式という過去に意識が向く火は過去に強く、様々な物事やデータを収集する金は、未来のまだ見ぬ物事に意識が向くので、未来に強いと言えます。
しかしそうは言っても、金はあっても火がない僕なので、上の示唆は説得力には欠けます。ただ、可能性はあります。
以上で終わります。今回もご来訪いただきありがとうございました。
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