通変調和の一つで、組織人、没個性を形成する官殺+財の八字ですが、その八字の形をしている人を観察していると、もう一つの特徴として、素直になれない、という性格をしていることに気づきました。
何故、組織人、没個性の性質を持つ人が、素直になれない性格をしているのかを考えると、まず第一に考えられるのは、官殺にあるでしょう。
官殺は日干を剋する通変で、最も強く日干を弱めるため、日干は官殺に対して一種の反抗を示します。「窮鼠猫を噛む」みたくなるのでしょう。
これが具体的な事象となるなら、自己保身につながります。自分を守るのに必死になるのです。自分が潰れないように守りの姿勢を見せるのです。
素直になれないのは、他者からの圧力や関与から自分を守るためです。他者へ反発、指示に従わない、攻撃的になるのは、官殺の自己保身性質が大きく関連していると言えます。
次に考えられるのは、財の視野を広げる作用にあります。
財は、外向きの通変であるため、他者へ関わろうとする性質を生むのですが、同時に空気を読む性質を生むので、自分の本心ではない偽りの心を持つようになります。
偽ることは正直になれないこと。正直に振る舞わないために、素直になることをしなくなります。
官殺は自己保身から素直になれず、財は偽るから素直になりません。この2つが隣接する財+官殺の八字は素直になれないのです。
官殺も財も日干に対して剋の通変ですから、日干が弱化し、自己肯定感が低くなります。
素直になれないので、正直にことを話さなければならない事態に陥った時に、自己保身ばかりが先行して、嘘をついたり発言がちぐはぐになったり、事態をより深刻にさせやすいです。財+官殺はこのような場合に弱く、責められることに酷く苦痛を覚えます。
正直にならない→責められる→自己保身ばかりが先行→正直にならない→責められる→……のスパイラルに陥るので、正直に素直になる思考に切り替える努めがいるでしょう。
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